プロ野球 2015 巨人×DeNA 17回戦 ~東京ドーム〜
巨人・阿部慎之助内野手(36)が10日、打撃フォームの突貫工事を行った。G球場で野手が休日返上で全体練習を実施。打線の大黒柱は、打席の内側のラインにボールを置き、そこに向けてインステップすることで下半身が開かないように修正。11日からのDeNA3連戦(東京D)へ「もう、ここからは結果が大事。結果オーライでもいいぐらい」と決意を示した。
阿部の足跡が、復調の糸口を表していた。打撃練習後、左足に比べて右足の方が一足分、ホームベース寄りに残されていた。「内角を攻められることが多くて意識しすぎて体が開いていた。置いたボールに踏み込んでいくように少しクロスするぐらいで打った」。打席の内側のライン上にセットした球に向けて、右足をステップ。下半身の開きを抑える工夫だった。
7~9日の広島3連戦(東京D)。打線は計30イニングで2得点、39三振と完全に沈黙し、3タテを食らった。阿部も3試合で9打数1安打4三振。下半身の開きが早くなることでボールを手元まで呼び込めず、ミートポイントやボールの見極めなどにわずかなズレが生じていた。野手が休日返上で練習したこの日、村田総合コーチからそのポイントを指摘された。
「清水(打撃コーチ)と俺でビデオを見て、由伸(打撃コーチ兼任)に聞いても『そうですね』と言っていた」と同コーチ。阿部は足がクロスするほどインステップすることで悪癖改善の意識を体に植え付けた。試合でも、開かずに右足を踏み込んでいく。
室内でのフリー、マシン打撃合わせて約50球、右翼へ引っ張った打球はゼロ。インステップするだけでなく、ボールを引きつけて逆方向に打つことで開きを抑えた。シーズンは残り39試合で、首位・阪神と1・5ゲーム差の3位につける。「もう、ここからは結果が大事。結果オーライでもいいぐらい。何とかして打たないといけない」となりふり構わず打ちにいく考えだ。
原監督は「まだまだ勝負は続くし、(混戦から)抜けるなんて簡単には言えない。人事を尽くして天命を待つ」。速球対応へ、11日のDeNA戦(東京D)から試合前練習でマシン打撃を再開する。前回の7月上旬は150キロ前後だったが、今回も140キロ前後の球速に設定予定で「速いボールというところで(弱点を)露呈したからね」と指揮官。ジョンソン、前田、福井に手を焼いた広島戦の反省を生かす。その打線の中心に阿部がいる。
今日の先発はマイコラスが9勝目をかけ、梶谷&筒香&ロペスら強力DeNA打線に挑みます!