プロ野球 2015 巨人×阪神 19回戦 ~東京ドーム〜
村田“イノキ打法”5打点で虎撃ち2・5差「まだやれる」
巨人が首位・阪神に大勝し、2位に浮上、ゲーム差を2・5に縮めた。2敗すれば自力Vが消滅する3連戦の初戦で、不振の村田が、3回に3点二塁打、6回に2点打と、ともに満塁で結果を出して5打点の活躍。マイコラスは1安打完投で、リーグトップタイとなる10勝目を挙げた。巨人の外国人投手の来日1年目2ケタ勝利は、史上3人目の快挙だった。
意地のフルスイングだった。右投手が打てない? 三塁は守れない? 村田はそんな雑音をバット一本でかき消した。「今年はずっと、悔しい思いしかしていない。悔いが残らないように打った」。1点リードの3回2死満塁。メッセンジャーの内角高め直球を、たたきつぶすように振り抜いた。左翼へ、走者一掃の3点適時二塁打。二塁ベース上では広げた両手を交互に動かす、片岡考案の決めポーズで喜びを表した。
今月上旬から、相性の悪い右投手での出番がなくなった。若手の吉川がサードで急成長していることもあり、出場は阿部との併用で「左投手の場合の一塁」に限定された。長引く打撃不振が招いたことと自覚しつつ、プライドだけは失わなかった。
「この立場にいるのは自分の打撃の悪さ。しっかりと受け止めないと。与えられたところで結果を出すのが仕事だけど、まだまだ三塁でもやれると思っている。スターティングメンバーに村田修一の名前が載らないのは、考えられないことなので」
この日は吉川が体調不良のため、9日の広島戦(東京D)以来の三塁でのスタメン。試合前には阿部を打撃投手に早出特打を行った。効果はてきめんだった。今季、試合前まで満塁機では7打数1安打と期待を裏切ってきたが、この日は違った。6回1死満塁でも中前2点打。7月30日のDeNA戦(京セラD)や今月15日の中日戦(ナゴヤD)では満塁で代打を送られていたが、この夜は昨年6月以来の5打点と大爆発した。男の意地だった。
なりふり構わずに みそぎの断髪で気合を入れた。9日夜、自宅に帰ると、ハサミとバリカンを手にし、自ら両サイドを短く刈り上げた。何かを変えたい一心だった。
6回2死の守備ではボテボテのゴロに突っ込んではじき(記録は失策)、マイコラスの完全試合を消した。それでも「下がってヒットよりは、前に出ようと思った。攻めた結果」と言い切った。強気な姿勢が戻ってきた。
グリップの位置にステップ幅…。あらゆることを試行錯誤した結果、打席での表情にも気を配った。「あごを突き出して打つ。その方がしっくりくる」。冗談のように聞こえるが、アントニオ猪木のようにあごをしゃくらせて構えることで、力感がアップするという。「イケメンが台無しだけど、そんなことはもう言っていられない」。なりふり構わず結果を出した。
2敗すれば自力Vの可能性が消える大事な3連戦。先手を取り、2位に浮上した。お立ち台では「皆さん、諦めずに優勝目指して頑張りましょう」とファンに呼びかけた。男・村田の反攻が始まる。
意地のフルスイングだった。右投手が打てない? 三塁は守れない? 村田はそんな雑音をバット一本でかき消した。「今年はずっと、悔しい思いしかしていない。悔いが残らないように打った」。1点リードの3回2死満塁。メッセンジャーの内角高め直球を、たたきつぶすように振り抜いた。左翼へ、走者一掃の3点適時二塁打。二塁ベース上では広げた両手を交互に動かす、片岡考案の決めポーズで喜びを表した。
今月上旬から、相性の悪い右投手での出番がなくなった。若手の吉川がサードで急成長していることもあり、出場は阿部との併用で「左投手の場合の一塁」に限定された。長引く打撃不振が招いたことと自覚しつつ、プライドだけは失わなかった。
「この立場にいるのは自分の打撃の悪さ。しっかりと受け止めないと。与えられたところで結果を出すのが仕事だけど、まだまだ三塁でもやれると思っている。スターティングメンバーに村田修一の名前が載らないのは、考えられないことなので」
この日は吉川が体調不良のため、9日の広島戦(東京D)以来の三塁でのスタメン。試合前には阿部を打撃投手に早出特打を行った。効果はてきめんだった。今季、試合前まで満塁機では7打数1安打と期待を裏切ってきたが、この日は違った。6回1死満塁でも中前2点打。7月30日のDeNA戦(京セラD)や今月15日の中日戦(ナゴヤD)では満塁で代打を送られていたが、この夜は昨年6月以来の5打点と大爆発した。男の意地だった。
なりふり構わずに みそぎの断髪で気合を入れた。9日夜、自宅に帰ると、ハサミとバリカンを手にし、自ら両サイドを短く刈り上げた。何かを変えたい一心だった。
6回2死の守備ではボテボテのゴロに突っ込んではじき(記録は失策)、マイコラスの完全試合を消した。それでも「下がってヒットよりは、前に出ようと思った。攻めた結果」と言い切った。強気な姿勢が戻ってきた。
グリップの位置にステップ幅…。あらゆることを試行錯誤した結果、打席での表情にも気を配った。「あごを突き出して打つ。その方がしっくりくる」。冗談のように聞こえるが、アントニオ猪木のようにあごをしゃくらせて構えることで、力感がアップするという。「イケメンが台無しだけど、そんなことはもう言っていられない」。なりふり構わず結果を出した。
2敗すれば自力Vの可能性が消える大事な3連戦。先手を取り、2位に浮上した。お立ち台では「皆さん、諦めずに優勝目指して頑張りましょう」とファンに呼びかけた。男・村田の反攻が始まる。