プロ野球 2015 巨人×阪神 23回戦 -東京ドーム-
菅野は2回1死から四球と安打で一、二塁とされると、藤井に四球を与えて満塁のピンチを招いた。しかし、大和を3球で三振に仕留めると、岩崎にはど真ん中のスライダーで空振り三振。スライダーで連続三振を奪い無失点で切り抜けた。
その後は3回、5回、7回を三者凡退。2回以降はわずか2安打に抑えて先発の役割を果たすと、2─0で迎えた7回の打席で代打阿部を送られ降板した。
打線は5回まで2安打と沈黙。しかし、6回は先頭の立岡が遊内野安打で出塁。片岡は初球で送りバントを成功させ1死二塁と得点機を迎えた。続く坂本の左越え適時二塁打で待望の先制点を挙げた。
7回は阪神2番手の松田から大田が左前安打。岡本の代打寺内は投犠打で好機を広げ、小林の左越え二塁打で2点目を追加。8回は2死一塁から長野の適時二塁打で引き離した。
プロ野球 2015 巨人×中日 25回戦 -名古屋ドーム-
燃える思いごと、スタンドに放り込んだ。出番に飢えていた片岡が一振りで決めた。「(先発から外れていた)悔しさがあったし、『今日は自分で決めてやろう』と思っていました」。1点リードの5回1死一、三塁から山井が投じた初球の内角ストレートを左越え9号3ラン。4試合ぶりのスタメンで、8月30日の中日戦(東京D)以来の一発を放ち、中日にトドメを刺した。
心は熱く、頭は冷静だった。3戦連続で立岡が座った「2番・二塁」で先発出場。4回、中日バッテリーにしつこく懐を突かれながらもタイムリーを放った長野の打席でピンと来た。「インコースを攻められていたのを見ていたので、初球から思い切っていこうかなと」。内角に目付けをして、狙い通りに来た直球を振り抜いた。4回先頭でも左前にはじき返し、2安打3打点と爆発した。
世紀の番狂わせが、背番号8の燃えるハートを加熱した。前日20日、名古屋の選手宿舎からナゴヤDに向かうチームバスの車内で、テレビ画面にくぎ付けになった。ラグビーW杯で日本が超格上の南アフリカに対し、歴史的大金星を挙げた一戦。「本当にすごかった」。体格で勝る外国人選手に何度も何度も仕掛けたタックル、ラストプレーでの大逆転に触発された。
試合前には、西武時代のチームメートで今季限りでの現役引退を表明した中日・和田の元へ出向き、「お疲れさまでした」とあいさつ。「1年でも長くやれよ」と声をかけられ、力強くうなずいて試合に臨んでいた。
プロ野球 2015 巨人×中日 24回戦 -名古屋ドーム-
巨人・原辰徳監督(57)が16日、逆転優勝へのキーマンに長野久義外野手(30)を指名した。「期待感を見せないで終わっている。もっと威風堂々としていい」とゲキ。打率2割4分に低迷する打撃や、打席内での雰囲気にも注文を出した。チームは広島から帰京。DeNA戦に勝った首位・ヤクルトとは2ゲーム差に広がった。18日のヤクルト戦(神宮)に向け、17日はジャイアンツ球場で調整する。
物足りない男がいる。広島空港の搭乗ロビーで、原監督が切り出したのは、状態の上がらない長野についてだった。
「彼の良さは知っている。ただ、今は打席の中で『さあ、みんな見てろよ。さあ、やってやるぞ』という感じに見えないんだよなあ。もっと打席内で威風堂々とした姿を見せていい」
8月半ばから主に5番を打たせているが、ここ2試合は無安打。逆転優勝には欠かせない男だからこそ、厳しく注文を出した。比較の対象に挙げたのは、ルーキー・岡本だった。
「岡本なんて、昨日はいい意味で、心拍数も上がっていない(緊張していない)ような感じだったもんな(笑い)」
15日の広島戦(マツダ)。チームはジョンソンに8回零封され、0―1で敗れた。長野は3打数無安打で7回1死一塁では遊ゴロ併殺打。岡本は8回1死一、三塁、代打で二ゴロ併殺打。ともに好機をつぶしたが、岡本には“何とかしてやる”という雰囲気と期待感があった。対照的に長野は「ファンのみんなが打席を見ても『あっ』という感じで淡々と終わっている」と指摘する。
「『さあ、見てみろ。さあ、こい』というプロ意識というかね。そういうものが薄らいでいるよ。常に淡々としている感じがする」
11年に首位打者(打率3割1分6厘)、12年に最多安打(173安打)のタイトルを獲得。巨人を代表する打者だが、今季は開幕から不振が続き、打率は2割4分と低迷している。本来、長野は闘志を内に秘めるタイプ。指揮官もそれは知っているが、今こそ気持ちを前面に出す時だと訴える。ここで引き合いに出したのは、レスリングの世界女王だ。
「(レスリング世界選手権で個人戦)200連勝(を達成)した吉田沙保里だって、優勝して泣くんだもん。常に崖っ縁のところで戦っているんだろうね。だから頑張れるんだろうし、涙が出る。そういう気持ちの中で1打席、1球もね。どこかで共通するものは、必要だと思う」
長野が感情を隠さず、悔しさや喜びを表に出せば、味方ナインにも、その闘志が乗り移っていくはずだ。奇跡の逆転Vには、背番号7の力は必要不可欠。指揮官の切実な思いが詰まっていた。
プロ野球 2015 巨人×ヤクルト 22回戦 -神宮-
原巨人が、7連戦の初戦に勝利した。長野、立岡、マイコラスがタイムリー。打線が繋がり、首位・ヤクルトとの2連戦のアタマを獲った。先発のマイコラスは6回101球7安打3失点で、自身9連勝となる11勝目。ヤクルトとは1ゲーム差、同時刻のナイターで敗戦した2位・阪神とは、ゲーム差なしとなったが、勝率の差で3位。
2回にアンダーソンの7号ソロで熱戦が開幕。4回には、雄平の適時打で1―1に追い付かれた。
それでも5回に立岡の2点適時打、6回表には先発マイコラスの自らを援護する2点適時打などで点差を5に広げた。
しかし6回裏。ケガからこの試合で復帰したヤクルト・バレンティンが、今季初安打の第2打席に続き、第3打席に初本塁打となる右越え2ランを放ち、3点差まで詰められた。
7回からは山口―マシソン―沢村のリリーフ陣が、ツバメ打線を0点に封じ込めた。
立岡宗一郎外野手「とにかく目の前の一試合、ワンプレーをしっかりやっていけばいいことあると思ってやっている。あと6つ、この連戦を勝てるように頑張る」
さあ、どうなるか結果を楽しみにしましょうね(^o^)
ぜ・っ・た・い 勝・つ・ぞ
お〜〜〜 ジャイアンツ(^o^)/
プロ野球 2015 巨人×ヤクルト 21回戦 -神宮-
巨人・原辰徳監督(57)が16日、逆転優勝へのキーマンに長野久義外野手(30)を指名した。「期待感を見せないで終わっている。もっと威風堂々としていい」とゲキ。打率2割4分に低迷する打撃や、打席内での雰囲気にも注文を出した。チームは広島から帰京。DeNA戦に勝った首位・ヤクルトとは2ゲーム差に広がった。18日のヤクルト戦(神宮)に向け、17日はジャイアンツ球場で調整する。
物足りない男がいる。広島空港の搭乗ロビーで、原監督が切り出したのは、状態の上がらない長野についてだった。
「彼の良さは知っている。ただ、今は打席の中で『さあ、みんな見てろよ。さあ、やってやるぞ』という感じに見えないんだよなあ。もっと打席内で威風堂々とした姿を見せていい」
8月半ばから主に5番を打たせているが、ここ2試合は無安打。逆転優勝には欠かせない男だからこそ、厳しく注文を出した。比較の対象に挙げたのは、ルーキー・岡本だった。
「岡本なんて、昨日はいい意味で、心拍数も上がっていない(緊張していない)ような感じだったもんな(笑い)」
15日の広島戦(マツダ)。チームはジョンソンに8回零封され、0―1で敗れた。長野は3打数無安打で7回1死一塁では遊ゴロ併殺打。岡本は8回1死一、三塁、代打で二ゴロ併殺打。ともに好機をつぶしたが、岡本には“何とかしてやる”という雰囲気と期待感があった。対照的に長野は「ファンのみんなが打席を見ても『あっ』という感じで淡々と終わっている」と指摘する。
「『さあ、見てみろ。さあ、こい』というプロ意識というかね。そういうものが薄らいでいるよ。常に淡々としている感じがする」
11年に首位打者(打率3割1分6厘)、12年に最多安打(173安打)のタイトルを獲得。巨人を代表する打者だが、今季は開幕から不振が続き、打率は2割4分と低迷している。本来、長野は闘志を内に秘めるタイプ。指揮官もそれは知っているが、今こそ気持ちを前面に出す時だと訴える。ここで引き合いに出したのは、レスリングの世界女王だ。
「(レスリング世界選手権で個人戦)200連勝(を達成)した吉田沙保里だって、優勝して泣くんだもん。常に崖っ縁のところで戦っているんだろうね。だから頑張れるんだろうし、涙が出る。そういう気持ちの中で1打席、1球もね。どこかで共通するものは、必要だと思う」
長野が感情を隠さず、悔しさや喜びを表に出せば、味方ナインにも、その闘志が乗り移っていくはずだ。奇跡の逆転Vには、背番号7の力は必要不可欠。指揮官の切実な思いが詰まっていた。
さあ、どうなるか結果を楽しみにしましょうね(^o^)
ぜ・っ・た・い 勝・つ・ぞ
お〜〜〜 ジャイアンツ(^o^)/
イースタン・リーグ公式戦 【9月26日】巨人―日本ハム18回戦(巨人11勝6敗1分、13時01分、ジャイアンツ)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
巨人 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | × | 2 |
[S]土田48試合2勝4敗13S
[負]高梨21試合11勝6敗
P:高梨(7回)→森内(1/3回)→大塚(2/3回)
巨人は一回、制球に苦しむ日本ハム先発、高梨投手を攻め、一死から松本哲選手が四球を選ぶと、中井選手がライト前にヒットを放って一、三塁としました。ここで村田選手の5球目がワンバウンドの暴投となり松本哲選手が先制のホームを踏みました。
一方、巨人先発の左腕、今村投手は立ち上がりから好調で、一回は内野ゴロ、三振、外野フライで三者凡退の内容。直球に多彩な変化球を交えながら攻める姿勢がはっきり出た小気味いいピッチングでした。二回には二死からレフト前にヒットを打たれましたが、後続を切って取り、無失点。四回に一死から四球の走者を出した以外は六回まで出した走者は2人だけで、二塁を踏ませないほぼ完ぺきな内容でマウンドを降りました。今村投手は「今日よかったのは、直球でした。直球を中心に気持ちよく投げられました。満足のいくマウンドでした」と投球を振り返りました。
日本ハム・高梨投手も二回以降は立ち直り、巨人も追加点を挙げることができませんでした。巨人は七回に平良投手が登板、三者凡退に抑えると、八回には久保、青木、笠原の3投手が1人ずつ投げて三者凡退に打ち取りました。
そして八回裏、巨人はこの回から登板した森内投手から、いずれも代打で出た北之園選手、長江選手が連続ヒットで無死一、三塁とし、さらに一死後に横川選手が敬遠の四球で満塁となり、代わった大塚投手から和田選手が三遊間を抜くヒットを放ち、2点目を挙げました。
最終回は巨人の抑えとしてシーズンを通して活躍した土田投手が登板しました。最近はやや不満足な投球も目立っていましたが、先頭打者を不運な内野安打で出したものの、次打者を三振、最後は投手ゴロでダブルプレーを完成させ、今季13個目のセーブポイントを挙げて、試合を締めくくりました。
最終戦は一見、地味な試合でしたが、ファーム選手権に向け守りの堅さを示した内容のあるものでした。
イースタン・リーグ公式戦 楽天―巨人17回戦(巨人9勝7敗1分、18時00分、楽天Koboスタジアム宮城)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | × | 5 |
[S]辛島6試合1勝2敗1S
[負]田口12試合4勝4敗
P:安楽(5回)→辛島(4回)
巨人は一回、鮮やかに先制しました。8月1日のジャイアンツ球場の試合で打ち崩した楽天・先発の新人、安楽投手から、橋本選手がライト線に二塁打を放ちました。続く寺内選手は三塁線に完ぺきな送りバントを決め、カステヤーノス選手がライトに大きな犠牲フライを打って、1点を奪いました。
巨人は制球に苦しむ安楽投手を攻め、二回はヒットと四球で一死一、二塁、三回は四球と暴投で一死二塁のチャンスを作りましたが、いずれもあと一打が出ませんでした。
巨人の先発、田口投手は一、二回を3者凡退に抑えて順調な立ち上がりでしたが、制球に苦しみ、三回にピンチを迎えます。二死後に四球を出すと、ヒットと四球で二死満塁のピンチを迎えました。しかし、ここで気迫の空振り三振を奪い、無失点で切り抜けました。四回も先頭打者にヒットを打たれ、内野ゴロと暴投で二死三塁としてしましましたが、ここも見逃し三振で無失点に抑えました。
しかし、五回、一死後に連打で一死一、三塁とされると、76球を投げていた田口はここで降板。メンドーサ投手が登板しましたが、勢いは止められませんでした。福田選手に左越えのタイムリー二塁打を浴びて、逆転を許してしまいました。田口投手について、木村コーチは「制球が悪かった。それで下位打線にも苦労して球数が多くなった。五回はスライダーにもキレがなかった」と田口投手の投球を分析していました。
巨人の収穫は3番手で登板した松本竜投手でした。12日のヤクルト戦で救援登板して一死しか取れずに降板しましたが、この日は六、七回の2回を投げ、1四球だけで、ほぼ完ぺきに抑えました。最速146キロの速球を主体に相手打者を追い込み料理する強気の投球が戻っていました。
巨人は八回に登板した4番手、土田投手がヒットと四球で無死一、二塁とされた後、三塁打を浴びて、一死も取れずに降板、さらに犠牲フライも打たれ、この回に決定的な3点を奪われました。
巨人打線は楽天の安楽、辛島両投手のリレーの前に四~七回の4イニングに走者を1人も出すことができませんでした。終わってみれば、安打はわずか3本の完敗でした。
プロ野球 2015 巨人×広島 24回戦 -マツダ-
首位ヤクルトと0・5ゲーム差の3位巨人は14日、広島入り後にマツダスタジアムで全体練習を行った。
打撃練習など約2時間、15日の広島戦に向けて調整した。
原辰徳監督(57)は「カープの投手を今年は打てていないから、やっぱり点数を取ること。抑えるのも大事だけど、いつも1点、2点勝負になる」と打線の奮起を促した。
巨人・菅野 ジョンソンとの対決に「1イニングでも長く」
巨人・菅野智之投手が14日、先発する15日の広島戦に向けてマツダスタジアムで調整した。
防御率リーグトップを誇るジョンソンとの対決。苦戦必至の一戦を託された右腕は「万全の調整をしてきたので状態はいい。何とか1イニングでも長く投げたい」と気合を入れた。
原監督は「(菅野が)抑えることも大事だけど、点を取ること。打線が奮起しないと」と、野手陣を鼓舞した。
イースタン・リーグ公式戦 巨人―ヤクルト18回戦(巨人10勝6敗2分、16時01分、ジャイアンツ)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト |
1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 5 |
巨人 | 4 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 8 |
[S]香月27試合3勝1敗6S
[負]寺田24試合2勝4敗
P:寺田(1回1/3)→金伏(2回2/3)→古野(2回)→村中(1回)→中元(2/3回)→中島(1/3回)
巨人の先発は内海投手。一回に簡単に2アウトを取った後、四球を与えてしまい、飯原選手に高めの球を左中間に運ばれる二塁打を打たれ、1点を失いました。
しかし、この日の巨人打線は活発でした。その裏、一死後に井端選手がヒットを放つと、カステヤーノス選手のボテボテの三塁ゴロが内野安打となり、さらに中井選手のクリーンヒットで満塁としました。ここで指名打者、フランシスコ選手が右前に安打を放ち、三塁走者に続き、カステヤーノス選手も俊足を飛ばして生還、あっさり逆転に成功しました。続く辻選手もタイムリーで、なんと5連打の猛攻でした。さらに二死後には松本哲選手もセンター前に適時打を放ち、4点を奪いました。
さらに二回には先頭の橋本選手がヒットで出ると、一死後に2つの四球で満塁として、フランシスコ選手の内野ゴロの間に橋本選手が本塁を陥れて、1点を追加しました。四回にヤクルトが連打と内野ゴロで1点を返すと、その裏、橋本選手、カステヤーノス選手、中井選手の安打で満塁とした後、辻選手がこの日2本目のタイムリーをセンター前に放ち、2点を追加しました。辻選手は「前日はチャンスで凡退して悔しかった。それだけに(2本の適時打は」)うれしい」と話していました。
内海選手は四回を終えて降板、被安打3ながら2点を奪われてしまいましたが、木村コーチは「実績のある投手だから、うまく投げていたと思う。これからも調子は上がってくると思う。本人も納得した投球だったようだ」と評価していました。
巨人は五回から、先発要員の松本竜投手が2番手で登板しましたが、調子はよくありませんでした。先頭打者をヒットで出すと、一死後に連打を浴びて1点を失い、早くも降板しました。ここで登場したのが、前日に久々のマウンド復帰を果たしたメンドーサ投手。ここで次打者を三塁ゴロ併殺に切って取り、ピンチを脱しました。木村コーチは「メンドーサの投球がヤクルトの攻勢を断ちきった。今日の殊勲者です」と話していました。次の回も投げたメンドーサ投手には勝ち星がつきました。
この日のヤクルトは、序盤の大量失点にも関わらず、闘志にあふれていました。5番手、土田投手を攻めて、無死から2安打と四球で1点を奪い、なおも無死一、三塁としました。ここで土田投手は持ち前の闘志あふれる投球で、併殺と三振で2失点で切り抜けました。九回は香月選手がしのぎました。
苦しい試合でしたが、打線は積極的に好球を狙い、盗塁も3つを記録するなど、攻めの姿勢が明確に見えた試合でした。
プロ野球 2015 巨人×DeNA 23回戦 -東京ドーム-
巨人は好救援の戸根千明投手(22)がプロ初勝利を挙げた。同点の6回に3番手でマウンドに上がり3三振でその裏の反撃につなげた。沢村は30セーブ目。打線は0─2の2回に加藤の適時打で1点を返すと、5回は坂本の犠飛で同点。6回は村田の11号ソロで勝ち越すと、アンダーソンの5号3ランで引き離した。
先発の高木勇はプロ最短の1回2/3で降板。4安打2失点で役割を果たせなかったが継投陣が踏ん張り勝利につなげた。
戸根千明投手「(2番手の高木)京介さんが試合を立て直してくれたので、僕も無失点で切り抜けようと1球1球魂込めて投げた。リリーフ陣が頑張ってくれた結果、僕に初勝利が舞い込んできて嬉しい。(初勝利のボールは)両親にあげようと思います」
プロ野球 2015 巨人×DeNA 22回戦 -東京ドーム-
巨人の高木勇人投手(26)が11日、ジャイアンツ球場でバント練習を入念に行った。チームが大阪から東京への移動日だったこの日、先発投手練習に参加。短距離ダッシュ、ブルペンで投球練習などを行った後、室内練習場で打撃マシン相手に約100球。「バントはしっかりやりたいと思っています」と一球一球、丁寧に転がした。
今季、チームはシーズン通してバントの成功率が7割前後と低い。投手陣ではポレダが0犠打、田口が登板4試合連続バント失敗があるなど苦手とする投手がいる中、高木勇はチームの投手最多の6犠打を記録。5犠打の菅野とともに投球以外の面での貢献度も高いが、優勝争いのシーズン終盤は一つのミスで流れが大きく変わる。それだけに、気持ちを引き締めて準備していた。
イースタン・リーグ公式戦 巨人―ヤクルト17回戦(巨人9勝6敗2分、16時00分、ジャイアンツ)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト |
0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
巨人 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
P:杉浦(2回)→由規(2回1/3)→七條(1回2/3)→土肥(2回)→岩橋(1/3回)→木谷(2/3回)
巨人は一回に先頭の金城選手がライト前に運び、井端選手が投手強襲ヒットで続き、虫一、二塁のチャンスを作りました。橋本選手は送りバントを失敗した後、三振。中井選手も平凡な外野フライに倒れましたが、指名打者で出場のフランシスコ選手が一、二塁間を抜くヒットで、金城選手が先制のホームを踏みました。ただ、一気にたたみかけられるチャンスを生かしたとはいえない攻撃でした。
先制点をもらいましたが、巨人先発の小山投手がピリッとしませんでした。一回は無難に抑えたものの、二回は四球、ヒットで一死一、二塁のピンチを招きました。ここは内野ゴロ併殺で切り抜けましたが、三回につかまりました。一死から四球と内野安打で一、二塁のピンチに追い込まれ、続く谷内選手にもヒットを打たれました。ここで三塁をオーバーランした走者を刺そうとした捕手の送球が暴投となり、同点とされました。さらに飯原選手にも打たれて、逆転を許してしまいました。
小山投手は4回で降板しましたが、被安打7、四球2の内容。木村コーチは小山投手のピッチングに関して、「ボールがベルト近くに来ていて、それを狙われてしまった。決め球のフォークを投げる前に打たれた。もう少し低くコントロール出来ないといけない」と厳しい評価でした。
巨人は五回にも失点しました。2番手の江柄子投手が先頭打者にヒットを打たれ、送りバントは二封したものの、ヒットで一、三塁とされ、次打者に大きな犠牲フライを打たれてしまいました。
一方の巨人打線もその裏に反撃しました。実松選手の死球、金城選手の四球で無死一、二塁とし、井端選手が手堅く送り、二、三塁とすると、一回にチャンスで凡退した橋本選手が汚名返上のライト前ヒットで1点を返しました。しかし、続くチャンスに2人がフライで凡退し、追いつくことはできませんでした。
巨人は九回、代打・坂口選手が一死からヒットを放ち、続く鬼屋敷選手も一、二塁間にヒット性の当たりを放ちましたが、相手のファインプレーに阻まれました。両チームともに累上をにぎわせる試合で、ヤクルトは11安打、巨人は10安打。しかし、どちらもあと1本が出ない、もどかしい展開でした。
この試合の七回、メンドーサ投手が6月5日の一軍交流戦、ソフトバンク戦以来の登板を果たしました。右上腕部の炎症に悩んでいた同投手でしたが、2/3回を投げ、まずまずの内容。本人も安心した様子でした。
プロ野球 2015 巨人×阪神 22回戦 -甲子園-
試合後は阿部がヒーローインタビューに答え、6回無死一塁から放った2ランに「坂本がいい形(四球)でつないでくれたんで僕も何とか後ろにつなぐ気持ちで入りました」と振り返り、「完璧に打てたし、よく飛んでくれた」と手応えを口にした。
前日の同カードでは10残塁で3-4のサヨナラ負け。この日敗れれば自力Vが消滅する状況だったが何とか白星をつかみ、首位とのゲーム差を縮めた。一方の阪神はDeNAに3-1と勝利したヤクルトに並ばれた。
プロ野球 2015 巨人×阪神 21回戦 -甲子園-
雨天中止の一報に、阿部の言葉に力がこもった。この日の先発予定だった岩田はスライドせず、9日は藤浪、10日にはメッセンジャーが先発することが決定。22、23日の同カードにも投入される見込みだ。3位から2ゲーム差で追う首位・阪神を倒すには、強力2枚看板を撃破するしかなくなった。
阿部「藤浪、メッセ祭りだな。乗り越えていかないと」
6日のDeNA戦(横浜)が雨天中止、7日はG球場で全体練習後、大阪へ移動。シーズン中では3日間、試合から遠ざかるのは異例だが阿部は万全を強調した。持久戦に引き込む仰天作戦で、藤浪を攻略する考えを明かした。
阿部「(試合が空いたが)関係ないよ。『速い』と思うかもしれないけど、初球から集中していけば大丈夫。6回で200球投げさせるつもりでいくよ」
藤浪は前回3日の広島戦(甲子園)では9四球。コントロールに不安を残す右腕に球数を投げさせることができれば、自然と早いカウントから甘い球で勝負せざるを得なくなる。今季は6試合で4勝1敗。序盤から各打者が粘ってプレッシャーをかけ、精神的優位に立って試合を進める。坂本も阿部と同様、バントや四球、あらゆる手を尽くして打ち崩す構えだ。
坂本「相手投手がどうのこうのではないですけど、みんなでいろいろなことをして崩していきたいです。(実戦から離れたが)オールスターでは3日間あくこともありますし、そこは気持ちでカバーです」
野手陣は甲子園の室内、投手陣は屋外で調整した。キャプテンの坂本はナインの気持ちを代弁した。
坂本「2連戦ですけど初戦が大事。頭をとれるようにしっかりとやっていきたいです」
この日の雨天中止は、28日に入った。残り18試合。阪神、ヤクルトより試合数は少ないままだが、原監督はこう締めくくった。
原監督「しょうがない。やりたくてもできないし、我が軍は試合を消化している方だったから。いい方向に解釈したい」
未消化試合がシーズン最終盤に組み込まれたことを前向きに受け止めた。
新規定で4連覇に追い風!「3球団以上」完全横並びならV
野球デスク(以下、デ) セ・リーグの追加日程が発表された。巨人は10月4日にヤクルト戦(18時・東京D)、阪神も、同じ日に広島戦(18時・甲子園)が入った。しかも上位3球団がみな、この4日が今季最終戦だ。
日本野球機構(NPB)担当・広瀬雄一郎(以下、広) 実はその「10・4」を終えても、上位3球団がまったく同じ勝率で1位に並ぶ可能性が浮上しています。そのため、この日開かれたセ・リーグ理事会で優勝決定方法の規定が追加されました。
デ ペナントレースが佳境を迎えたところで規定追加とは何事だ?
広 現行のアグリーメント(申し合わせ事項)に書かれた条件では、優勝を決められないケースが出てきたんです。
デ なになに。そのアグリーメントとやらを読むか。勝率1位がリーグ優勝だ。万が一、2球団が勝率1位で並んだ場合は「勝利数」「当該球団間の対戦勝率」「前年度上位の球団」の順で決めると書いてある。3球団の場合は、どうなる?
広 3球団以上が勝率で並んだら、〈1〉勝利数〈2〉当該球団間の対戦勝率の合算〈3〉合算した対戦勝率が並んだ球団間の対戦勝率―の順で決めることになってます。でも〈3〉が並んだ場合の規定がなかったんです。
デ そもそもそんな事態、起こりうるのか?
広 計算上は。今のところ上位3球団は1試合ずつ引き分けがありますが、いずれも、当該球団間の試合ではありません。つまり、勝率と勝利数で差が出ない可能性がある。
デ 説明してくれ。
広 例えば巨人が残り試合を10勝8敗で終えるなどして阪神、ヤクルトとともに73勝69敗1分けの勝率5割1分4厘で〈1〉が並んだとします。次は〈2〉。巨人から見れば、阪神25回戦、ヤクルト25回戦を合計するのですが、この50試合分の成績が、3球団とも25勝25敗で並ぶ可能性が残っています。
デ なるほど。
広 そうなると〈3〉の出番ですが、そもそも「勝率が並んだ球団間の対戦勝率」は、3球団とも25勝25敗なわけで条文自体、意味をなしません。
デ ってことは、文言に不備があったということか。
広 その通りです。リーグ関係者も「(条件の)フィルターを通り抜けるのは想定外で、アグリーメント不備」と認めています。3球団完全横並びのパターンは、72勝70敗1分けなど、他にもあります。
デ なんてことだ。それは大いに問題があるが、最終戦は迫っている。とりあえず〈3〉の次の決定基準を作ったわけだな。
広 その〈4〉が「前年度順位が上位の球団」です。
デ そうなると、優勝は…。
広 そうです。昨年Vの巨人が4連覇を達成です。
デ やったな、巨人。去年、勝っといてよかった。
広 いやいや、あくまでもレアケースですから。まあ、今季のセ・リーグは、机上の想像を超える大混戦になっているということです。